そのまんま東さん

そのまんま東さんご当選だそうで。

自分もネットで今ちらちらみた程度の情報量ですけど、ひとつは対立候補を立てていた地元の自民党県連が分裂したと。もうひとつの伏線は、そのまんま氏の大学でのテーマがもともと地方自治で、今年の夏の前知事任期満了をにらんで出馬する予定だった。


きっと選挙戦のアイディア自体はかなり前から温めていたのでしょう。ただ、時期尚早で本人の心境としてはかなりのギャンブル、「桶狭間」みたいな感じかもしれませんね。


まあ、今ちょっと見た感じだと、宮崎の談合体質はなくならないだろうなあ。そもそもこの人、「談合は必要悪」とか言ってるじゃないですか。いや、ある意味でその思想は正しいんだけど(彼の発言を見て、教科書的にはよく勉強してると思いました)、「談合頼み」の地元建設業者保護を違う形にする努力が求められている。「日本の美徳・相互扶助=談合」の言い訳を建前にして、裏で税金泥棒と汚職を繰り返してきた歴史があるわけで、弱い地元業者の保護と汚職根絶を切り分けていかねばならない。


そのためには、地元の「嫌われ者」になる必要がある。宮城県で脱談合改革を行った浅野史郎氏には、田島さんという参謀がいた。浅野氏ご自身の証言によれば、「利害関係者を切るような泥臭い交渉は、すべて田島さんがやってくれた」とのことで、いわば「汚れ役」が彼の側にいたわけです。


彼が本当の改革者になるためには、そういう明晰で交渉力のあるブレーンがいたほうがいい。そしてなにより、彼自身人から憎まれ、嫌われる覚悟が必要です。
それを考えると、ちょっと望み薄かなあと。