福知山線事故の補償

JR西の賠償保険、上限100億円…補償で不足必至(読売新聞)
亡くなった方の逸失利益と負傷者の補償だけを考えた場合、100億を越えることはなさそうとの意見もある。国家I種のキャリアでも1億数千万とか(未確認情報だけど)。ただ、同時にJR西日本はこの枠内に収めようとして非常に低い額で示談金を提示してくる可能性があるとかで、訴訟になる可能性も高いようだ。だが、裁判に持ち込まれると逆に損をするのはJRのような気もするけどな。曲がりなりにも裁判官は社会正義を旨とするし(JRだったら違憲訴訟と違って人事にもさほど影響しないし)、信楽や今回の事件でのJRの態度を顧みて、厳しい判決が下る可能性が高い。
別に保険額だけじゃなくて、事故に関係しない設備増強や見舞金などでJR本体が負担するお金も相当な額にのぼるのだと思う。そこで問題になるのが運賃値上げなんだけど、これは北側国交相が「運賃値上げは許さない」と発言するしかない。安全管理失敗のツケを乗客に回そうとするのは言語道断で、関係のある方は断乎そう要望してみたらどうだろうか。
この事故については、JRに対して社会はもっと口を出し、干渉しても良いと思う。社員の方々にとっては辛い環境になるだろうが、この事故をも乗り越えて現在のアパシーが存続するようでは、あらゆるこの事故の被害者が浮かばれないだろう。既に信楽事故での数多くの犠牲は、まるで役に立たなかった。
つまり、今回の事件はJR西日本という会社一個の論理の中で処置が完結するべき問題ではない。自浄能力と社会性を失い、現代史上まれに見る多くの犠牲を繰り返したからには「社会が解決するべき問題」なのだ。もちろん実務の上での制限は様々にあるだろう。けれど、社会の人々はそういう気持ちを持った方がいいんじゃないだろうかと思う。明日の犠牲者は、ご自分かもしれないのだから。
(追記)
一部で有名な吊るし上げヒゲ記者の所属って、読売なんですか。ああ、そんなら尊大なだけだわ。ほかのマスコミの人たちの反応はよくわからんけど。