現在地元剣道クラブに参加しているのだが、これがなかなか面白い。
先生はどちら生まれか知らないがイギリス人で剣道5段、イギリス代表というつわものだ。先輩方も白人さんでも剣道3段や2段の保有者がいて、面の打ち方ひとつとってもとても綺麗。私は昔少しだけ剣道をやっていたのだが、今は胴着も防具もないのでひたすら素振りや足捌きといった基礎的なトレーニングをしている。しかしこれがなかなかにじっくりとした味わいがあって、踏み込みや体の姿勢など、かつてやっていたときに気づかなかったような自分の欠点をたくさん知ることができた。
けどひとつ変なことがあって、剣道の稽古では最後に「先生方に礼」「お互いに礼」と正座したまま頭を下げるのだが、そのあとこちらでは拍手が起こる。私にとっては正座しての礼をすませるとすべてが終わった気持ちになるので、これはかなりの違和感。
参加している人たちもヴァリエーション豊かだ。20人以上いる人々の8割は白人さん。女の子も少しいるけど、なかにはお侍さんみたいな(ナムコの「ソウルキャリバー」という説もある)見得を必ず切って竹刀を抜く人とか、空手の白い胴着を着て毎回の稽古に臨む人とかがいる。で、全員がなんとなく竹刀や道場に対して日本人よりフォーマルな感情を抱いているようで、日本では稽古中竹刀は割とざっくばらんな持ち方をしていたんだけど、こちらでは必ず構えの姿勢か休めの姿勢。形へのこだわりが発祥国より強い感じがする。