クリエイティブ・コモンズって

久しぶりに行ったら、真紀奈さんのサイトが更新していた。
アンテナに入れ忘れていた。で、こちらの記事によると、すでにクリエイティブ・コモンズは日本では「はやらなかった」と過去形で認識されてるんですね。で、新しい二次創作物用のライセンスを作ろうと。
私も勉強を始めて日が浅いしよくわからんけど、クリエイティブ・コモンズがどうだろうが現行の著作権が非常に問題が多いという点は変わらんわけで、一時もてはやして旬が過ぎたら忘れるっていう図式はいただけない。だから、真紀奈さん達がおやりになろうとしている新概念の様式化への試みはすごいことなんだろうな、と思う。
確かに、こちらでもクリエイティブ・コモンズは全然主流じゃない。有名な教科書には名前も出てこない。ただ、昨年この日記でも取り上げたようにBBCがすでに採用を検討しているし、スコットランドでも独自のプロジェクトが立ち上がった。
また、単に今通ってる大学が熱心なためか割合コースの中でもポジティブな方向で話題が出てくる。この前もこちらの大学肝いりでレッシグ教授を招いていたし、うちの最優秀クラスメイトがかかわってるプロジェクトでも「イギリス法とクリエイティブ・コモンズのかかわり」を取り扱っているようだ。
あと、私が論評する資格などないが、クリエイティブ・コモンズが日本ではやらなかった理由に同人市場があるのでは、という意見は面白いと思った。より一歩進めて、日本ではアメリカよりも知識を共有する文化的土壌があるので、クリエイティブ・コモンズの問題意識が必ずしも人々に響かなかったんじゃないかな、とも思う。いわゆる「アンチコモンズの悲劇」って、どれぐらい日本人に実感として分るのだろう。
だとすれば、大掛かりなコンセプトを持ち込んでも人々にはぴんと来ない。むしろプロジェクト杉田玄白のようなグループワークを乱発し、相互に網の目のようにネットワークを作っていく方法論がいいのかな、と思ったりして。