本日は国立美術館へ行く。モネ、ドガセザンヌゴッホゴーギャンラファエロピサロほか、たくさんの前ルネサンスから印象派までの絵画を見る。私は美術知識も貧困な素人なので、絵についての薀蓄などはおこがましくて垂れられない。
ちなみに、ここには結構な量の肖像画も展示されている。18世紀末から19世紀までのさまざまな立場の人々の絵を見ながら、彼らは近代の空気の中で、どんなことで喜んだり天に毒づいたりしながら生活していたのだろう、と楽しい想像にふけることができた。
ただ、一つ気になったのは、この時代の人々の精緻な肖像画を見ても、顔つきや骨格が今とさほど変わらないように見えたことだ。もっとも身長の程度はわからないが、これに比べて日本人は、幕末・明治期の写真から見るに、なんと顔立ちや骨格が変化したことだろう。当然それらは食生活や住環境の変化などでもたらされたには違いないのだが、このあまりに劇的な、まさに「変貌」が意味するものはなんなのだろう。